日々やりがいを感じるシーンは、介護士として働く人にはたくさん訪れます。利用者と良好な関係を築き上げることができているなら、毎日の仕事の中でも「ありがとう」の言葉をかけてもらうことができます。利用者に感謝されると、自分の仕事が人の役に立っていることが実感できます。また、利用者の家族から感謝の言葉をかけてもらえる機会も少なくはありませんので、「他人の役に立っている仕事をしている」と感じることができれば、肉体的な辛さはそれほど気にならなくなります。
実は世の中には、直接利用者から感謝をされることのない職業も多いのです。孤独の中で努力を続けなければならない仕事に比べれば、介護の仕事はやりがいを感じやすくなっています。人と関わる仕事なので、社会参加の意識も強くなります。これが、介護職の代表的なやりがいの一つと言っても過言ではありません。
また、最近では「自立支援」に力を入れている介護事業所も多くなってきました。自立という明確な目標がある場合には、その達成時に大きな満足感を得ることができます。例えば、足腰が弱くてずっと歩けなかった利用者がリハビリを続けて歩けるようになった瞬間は、この仕事をやっていて良かったと思えます。時には、完全に自立をして自宅で生活ができるようになる人もいて、その場合には、医者や看護師が退院する人を見送る時と同じような、強い達成感を介護士も味わうことができます。
さらに、この業界ではいくつもの資格が整備されていて、キャリアアップも図れます。自分の努力が実ってより上位の資格が得られた時には、努力が報われた喜びと達成感を同時に感じることができるでしょう。このように介護職は、「やりがい」という面においては事欠かない職業なのです。